東大寺での菩提僊那継承事業3年目の2014年5月18日は、カタカリ舞踊がICCRより派遣された。インド大使館の強い希望で、東大寺で奉納公演を行った後、東日本大震災の被災地3か所で公演することとなった。【公演の詳細はこちらをご覧下さい】
その打ち合わせに陸前高田に行った。津波によって破壊された港から町を眺めると愕然とした。瓦礫はほぼ取り除かれたが、3年の歳月が流れても、象徴となっている一本松だけが立っているような印象を受ける。現地の人の案内で、元の市役所のところに行く。盛り土だけがあるだけだった。市役所を訪ねると、プレハブの仮設の建物の中で仕事をされている。職員の3分の1の尊い命が亡くなったと聞いている。ここで開催するきっかけは、インド政府のレスキュー隊46名が、震災後の3月29日に現地入りした時に同行した日本人通訳の方の、当時作ったネットワークのおかげでこの陸前高田でも舞踊公演をお見せすることができることになった。話を聞いていると、過酷な状況下にあった当時、暖かい国からやって来たインドの人たちにとっては寒く過酷な作業だった。大きな成果を上げ、感謝されたインド支援隊の陰には日本人通訳者の献身的な態度があった。混乱した現場の中で、被災した人たちから情報を得て、インド支援隊の隊長に伝え、隊長の判断で活動に向かう。その大事な任務をこなしていたことを今回のプロジェクトを進める中で知ることとなった。その時の報告や資料を一部ホームページでも公開したいと思います。
在日インド人の方々がインド料理、チャイ、グッズなど少しでも楽しい公演になるよう協力するために動いてくださいました。また、公演の内容はナマステ・インディア2014のブースでもその記録を紹介しました。 |